【勉強会報告】自己を知る〜リフレクション〜(2024年2月15日)

2月15日にDE&I研究会で第5回となるランチ勉強会を実施しました。今回は「リフレクション」をテーマとして、DE&I研究会発起人の一人である清水美ゆきさんにファシリテートいただき、自己を知るためにどんなことをすべきかについて考えました。

【勉強会概要】

  • タイトル:自己を知る〜リフレクション〜
  • ファシリテーター:D&Iコンサルタント 清水 美ゆき
  • 実施日:2024年2月15日12:00-13:00
  • 研修概要:
    • リフレクションとは
    • メタ認知力について
    • メタ認知力を高めるためには

ファシリテータープロフィール

清水 美ゆきさん

D&Iコンサルタント

※詳細プロフィールはこちらをご覧ください

【勉強会内容】

1. リフレクションとは

前回の勉強会(アンコンシャス・バイアス)でもバイアスに基づく行動をしないための重要なヒントになっていた「リフレクション」。

まずはその定義をおさらいしておきましょう。リフレクション(内省)とは、「自分自身の行動や状態を客観的に振り返ること」です。

そのためにはまず、自己理解を深める必要があります。自分自身を理解し、受け容れ、信頼する。このサイクルを回すスキルを身につけることが、自分を知ることのみならず、結果として他己理解や他者との信頼関係の構築にも繋がっていきます。

2. メタ認知力について

自己理解を深めるための大切な要素のひとつとして「メタ認知力を高める」という方法があります。「メタ認知」とは「自分の認知」を「認知」すること。つまり、普段自分が考えたり、感じたり、判断していることを、自分自身がもう一度客観的な視点で考え、感じ、判断するということ。

イメージとしては、自分自身も投影された映像をもう一人の自分が見ていて、全体を俯瞰しながら冷静に判断を下していくといった感じでしょうか。この「メタ認知力」を高めることで、アンコンシャス・バイアスによって決めらつけられた思考や行動を自分自身でコントロールし、自己モニタリング力を養っていくことができます

3. メタ認知力を高めるためには

ではどのようにして「メタ認知力」を高めていけば良いのでしょうか。

人は何か物事を考えたり判断したりするときに、4つのフレームワークに基づいて物事を意味付けているといわれています。

例えば、犬が好きなAさんがいたとします。Aさんの「犬が好き」という意見は、「犬を飼っている」という経験が背景にあります。そしてその経験には「喜び」や「安心」といったポジティブな感情が紐づいており、これによって「犬はかわいい、癒しを与えてくれる存在である」という価値観が形成されています。

このように何かを選ぶ・判断する際には、過去の経験・感情・価値観が大きく影響しており、そのすべてによってひとつの意見が形成されているということが分かります。つまり、自分の意見を3つのフレームに掘り下げていくことで、今まで見えていなかった大切な価値観や軸を「認知」することができるのです。

では実際に参加者の皆さんと、以下の2つの認知ワークをやってみましたので、それぞれのテーマをご紹介します。

これをご覧になっている皆さんもぜひ自分自身を振り返ってワークしてみてください。

認知ワーク①

  • テーマ:やりがいを感じた仕事
  • <意見>やりがいを感じた仕事をひとつあげてください。
  • <経験>それはどのような経験でしたか?
  • <感情>その時どのような気持ちでしたか?
  • <価値観>そこから見えてくる、あなたが大切にしている価値観は何ですか?

認知ワーク②

  • テーマ:最近腹が立ったこと
  • <意見>最近腹が立ったこと(ネガティブな気持ちになった経験)をひとつあげてください。
  • <経験>それはどのような経験でしたか?
  • <感情>その時どのような気持ちでしたか?
  • <価値観>そこから見えてくる、あなたが大切にしている価値観は何ですか?

いかがでしたか?

普段何気なく持っている意見でも、過去の経験や感情を振り返り、なぜそうだったのか?を自問自答することで、自分が大切にしている価値観を再認識したり、新しい気づきを得られたのではと思います。

今回は自己を知るためのワークとして行いましたが、これを他者と共有することも自己理解・他者理解を深めるためには非常に重要です。例えば、部下と意見が衝突したとき、その意見・経験の背景にある感情や価値観まで聞き出してみると、バイアスに縛られない柔軟な対応ができるかもしれません。

仕事上、意見や経験は共有されることが多いと思いますが、その背景にある感情や気持ち、そこから見えてくるその人が持っている強いこだわりや譲れない価値観などは、なかなか言語化されることは少ないですよね。ここを相手に対しても掘り下げられるようになると、互いを理解し違いを受け入れるということに繋がっていきますので、まずは自分の「認知」を認知することから、ぜひ実践し続けてみてください。

ランチタイムの1時間という短い時間の中で、学びの多い勉強会となりました!

参加者の皆さんともディスカッションを交えながら、さまざまな意見交換をすることができ、相互に学びの多い時間となりました。

自分の意見が自分のどんな経験や感情に紐づいているのか整理すること、他人の意見がどういう背景に基づいているのか想像することがとても重要であると改めて学ぶことができました。そういった想像力を働かせるために自分の精神的な余裕を保つことも改めて認識できる良い機会となりました。

【DE&I研究会とは】

2023年4月に立ち上げたダイバーシティのすすめにて運営するコミュニティ

勉強会やコミュニティ形成を通じて、以下2つを実現できる場として設立

  • 本当に意味のあるD&Iが何かを共に考え、行動に繋げる原動力とする
  • 自分の周囲を変えられる力を養い、会社に左右されない自分自身の望むキャリアや働き方を見つける

メンバーは随時募集しております!ご興味ある方はぜひ一度ご連絡ください!

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